mugimiの怠惰な毎日をだらだらとお送りします
スポンサーサイト
--年--月--日 (--) | 編集 |
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

広島の記憶
2007年10月05日 (金) | 編集 |
生化学実験ではRI(Radioisotope、放射性同位体)を使うことがよくある。

私が修士時代を過ごした研究室ではリン酸化現象をターゲットにしていたから、
[γ-32P]-ATPを使った実験も日常的だった。
(ATPとはアデノシン三リン酸のこと。このγ位のリン酸基が32Pを含んでいる)

RIは(当たり前だが)とても危険なので、
取り扱いをする前に講義や実習を経ないと使えないことになっている。
実験もアクリル板などで遮蔽した向こう側で実験をするし、
その実験そのものもRI専用施設で行う。
実験するときはフィルムバッジという、
わずかな放射線でもキャッチするブローチみたいなものを必ずつけるし、
半年に一度は血液検査もして異常がないか確認する。

・・・とはいえ、放射線はなにしろ目に見えないものなので、
昔は結構、いいかげんだったらしい。
私の卒論時代の指導教官は、海洋生物をテーマにしていたので、
水槽にRIをドボンと入れていた、というし。

修士時代の指導教官はアメリカ留学中、
実験室にRIを持ち込む同僚が絶えず、
また実験室にコーヒーを持ち込む同僚も絶えなかったので、
「RIのある部屋に飲食物を持ち込むのはやめましょう」
という貼り紙があるくらいだった、と回想していたし。

ネズミにRIラベルした何かの液体を注射しようとしたすきにネズミが逃げて、
自分の手にRIを注入してしまったことがある、と豪語されていた先生もいらしたし。

そんなこんなで日本の研究機関でも、昔はかなり規制がゆるかったらしいが、
今はかーなーりーRIの取り扱いに関しては厳しいようである。

そんな中でも、私が修士時代の二年間を過ごした大学は、
おそらくは日本で一番RIの取り扱いに関して厳しいところだった、ようである。

これは、博士で別の大学に進んだときに、
本来ならまたイチから講義を受けなければならないところ、
「麦実さんは××大学でRI使っていたの?じゃ、大丈夫でしょう。受けなくていいですよ」
と免除されたことからもわかる。


話は変わるが。

父は、幼少期の数年間を広島で過ごしている。
父の父(私から見ると祖父)が広島大学で教鞭を執っていたためである。
その後山形に移り、そこで終戦を迎えているので、
もしずっと広島に住んでいたら、原爆の被害にあっていたかもしれない。

そんな気持ちがあるせいか、広島の平和記念資料館に行ったときは、
どうにもこうにも心穏やかではいられなかった。
(もちろん、そんなバックグラウンドがなくても心穏やかではいられなかっただろうが。)

私は結婚前の二年間、広島で一人暮らししていた。
東京から友達が来る都度、必ず平和記念資料館に連れて行った。
心穏やかではいられないし、食欲もなくなるし、自分自身が辛くなることはわかっていたが、
広島に来てくれた以上、絶対に連れて行かないといけない、と思っていたからである。


昨日、前の前の職場の読書仲間であるIさんから、
「夕凪の街 桜の国」という本を借りた。
Iさんが「ここ何年かで一番のおすすめ」とメールで書いてきたので、
「じゃ是非貸してください」と気軽に返事をして借りに行ったのである。

いつもIさんが貸してくれる本はものすごく分厚くて読み応えのある本なのだが、
「ハイ」と渡してくれたのはえらく薄い。しかもよく見たらマンガ。

そんなわけで帰宅してすぐに軽い気持ちで開いたのだが・・・。

読みながら、涙が止まらなかった。


本当は夕方からスポーツクラブに行こうと思っていたのだが、
涙が止まった後、鏡を見たら明らかに「泣いた後の顔」になっている。
気を取り直してお風呂に入ったのだが、
お風呂で思い出してまた号泣してしまった。

ちなみに夜中にふと目が覚めてしまったのだが、
そのときにもまた思い出して涙が止まらなくなった。

おかげで今日は寝不足の上、目が腫れてしょうがない。
今日は予定がなくてよかった・・・。
スポンサーサイト

コメント
この記事へのコメント
ピーでした
こんにちは。mugimi様。
先日お話ししていた黄色く変色したというレンズ。
N村さんにガンマ線の放出量を計測してもらいました。
単位はよくわかりませんが、1分間のガンマ線カウント量で、非RIのチップの蓋でピッピッって音で120前後。
レンズの表面でピピピピって感じで500程度、レンズの裏側でピーー(うるさい)で5500程度と放射能レンズでした。
こーゆーレンズは、アトムレンズと呼ぶらしいです。
放射線の正体は、ガラスに混ぜたトリウムが出すガンマ線。
解像力が上がるらしいですよ。
アトムレンズと言えば、ライカのが有名ですが私のは
ジャンクで激安だったシルバーのCarlZeissJena製Flektogon35mmF2.8ってもので、私よりお年寄りの古いレンズ。
ネットでかるーく調べただけじゃ誰も計っていないようでした。
今度お見せしますね。
2007/10/05(金) 18:26:22 | URL | matsugto #-[ 編集]
レンズとカウンターのお写真
せっかくだからそのカウンターの目盛りの部分を撮影しておいて、
MatsuGTOさまのカメラページに写真ごと紹介したらよかったんじゃないですかね?
誰も調べてないんだったらますますみんな興味津々なんじゃないでしょうか。
あ、この場合の「みんな」というのは、「カメラが大好きな人たち」のことです。
残念ながら(?)私は含まれません。
2007/10/06(土) 13:17:51 | URL | mugimi #-[ 編集]
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。